(左)完成予想図 (右)出来上がった製品
▲裁断図を作る前段階の平展開図(上記を基本に実際に“使える”型紙図面を起こしていきます)
たとえばこの人形、起き上がり小法師ですが、サッカーの練習相手として製作したものです。ボールをドリブルしていく際の相手側ディフェンスとしての想定ですが、プレイヤーの体が当たっても怪我をすることなく、また倒れても自動的に起き上がれるようにとの発注元の要望を実現しました。
人形を製作するに当たっては、最初に発注元のイメージを具体化した3Dグラフィックの絵を制作(上記左)、それに基づき弊社提携の中国工場がサンプルを製作しました。しかし全高が130cmと小さく、しかも厚さ0.6mmという厚手のPVCを使ってこの種の人形をつくるのは、思った以上に難しい作業です。何度かの試行錯誤を繰り返し、最終的にはコンピュータで人形の平展開図(上記下)をおこし、それをベースに実際の型紙をおこしてPVCを裁断するという形で製作しています。
現在は、社内のコンピュータ3DCAD技術が向上し、3Dの立体CG画像(完成予想図)から直接原寸の型紙まで作成できるようになっています。非常に複雑な造形でも平展開図の製作は可能です。ただ、そもそも厚手の生地で複雑に縫製すること自体どうしても無理が生じます。そのことは、事前にご了承いただくべきことなのですが、ぬいぐるみ人形が造れる造形を、子供が内部で遊べる大きな遊具とするのなら、基本的に何でも製作可能といえます。
弊社では、キャラクターを使ったエア遊具を作る際は、事前にコンピュータCGによる絵作りで納得できるまでの打ち合わせを行い、それを平展開図にし、できるだけCGイメージに近いものを製作するようにしています。 |